かねてよりギターエフェクターメーカーである『KarDiaN』さんと共同開発してきた歪みペダル『Titania』が本日10/1より発売されます。
発売前からSNSで沢山話題にして頂き、好評を得ているようで製造元での1stロットと2ndロッドは完売、各楽器店の店頭在庫のみとなっているようです。
今までずっとアンプ(もしくはエフェクトプロセッサー)で音作りをしていた自分が何故、シグネイチャーペダルを作る事になったかという事を、今回お話したいと思います。
2年ほど前、音作りで様々なアンプのディストーションchを弾き比べていました。
どのアンプもそれぞれの個性があるものの、いずれも自分の納得の行くサウンドに行き着くまでにはペダルのEQやOD、Preamp等で微調整する必要がありました。
僕は録音されたものをPC内でバンドアンサンブルに上手くはまるようプラグイン等で調整したりと、ミックスエンジニア的な聴き方をするので、アナログライクなギターアンプでは後段に繋ぐペダル、もしくはエフェクトプロセッサーでの補正が欠かせません。
その様な状況により、アンプに加えより良いペダルを探しまわっていました。
元ある音に味付けをするものや、大きく方向性を変える物等…沢山のペダルを試す内に、
アンプのディストーションchよりも、アンプのクリーンchにエフェクターをかませて作った歪みの方がステージ上で音が散らずに、塊で飛ぶ様なイメージを感じました。
ここからクリーンch +歪みペダルでの音作りに可能性を見出し、様々なペダルを試す事となりましたが、アンプで音作りをしていた時と同様にもう少しの微調整が必要でした。
そこで、ペダルの場合は比較的モディファイ(Mod)が容易なので、Modをして行き最終的には本当に納得の行く音を出せる自分の歪みペダルを作る事となりました。
そこで僕の活動を良く知る知人からの紹介で出会ったのが滋賀のペダルメーカー『KarDiaN』(カージアン)さんでした。
KarDiaNさんの既発ペダルを試した時とてもユーザーライクなチューニングがなされており、僕の目線に立ち開発をしてくれるだろうと、その音から判断できました。
そして
『10年後も手元に置き、弾き続けるペダルを作ろう』
を合言葉に、紹介してくれた知人と3人でこのTitaniaを作っていく事となりました。
何度もミーティングを経てディスカッションをし、ライブ現場に来て頂きVerを重ねながら音の方向性を整えて行きました。
歪みの質感やEQのポイント、それぞれの増減幅等…かなり細部までリクエストを聞いてくださり、毎回それを上回るアップデートをして頂きました。
僕の扱う8弦以外にも6弦でも最高のサウンドが出せる様にと、KarDiaNさんのアイディアにより3段階のキャラクタースイッチが付いており、歪みの量や低域のバランスを変化させる事が出来ます。
最終的にノブの位置が12時の時に自分が求める音がなる様にチューニングを施して頂き、現在の完成形に至ります。
出来上がった物は本当に素晴らしく、まさにアンプのディストーションchに引けを取らない最高のペダルになったと思います。
もちろん街のリハーサルスタジオに常設されているMarshallやJC-120等でもテストをしており、どちらのアンプでもTitaniaの音を出すことができました。
KarDiaNさんの技術と熱意に心から敬意を表します。
そしてこのご縁を繋いで頂きましたシンカーミュージック井坂さんにも心から感謝します。
2年がかりで完成したこのTitania、是非手に取って弾いて頂けたら幸いです。
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